自衛隊の学校では6大資質の涵養に努めるように言われていました。
6大資質とは、使命感、責任感、判断力、実行力、品性、体力・気力です。
大事な順に並んでいて、身につけやすいのは後ろからということでこの並びで教えられました。
今回はその中でも責任感に関するお話です。
よく教官から言われていたのが
「お前らにとって責任とは『とる』ためにある言葉ではない」
ということ。
例えば、自衛隊の幹部は部隊行動の判断や作戦決定に関わります。
隊員が戦いで生きて帰れるかどうかは、部隊長の判断や作戦内容にかかっている。
「隊員がお前らのミスで命を落としたとして、どう責任取るんだ?」
と教官に問われました。
たしかに、お金でかけた迷惑はお金でまだ何とかなるとして落とした命は自決したところで何の解決にもなりません。
責任とは『とる』ためではなく『負う』ためにあるもの。
ミスは決して許されない。
負った責任の対象に対して、あれこれ手を尽くして完璧に任務を遂行するための言葉だと教えられました。
ある種、使命感のベースのようなものと言えるかもしれません。
私も、幹部候補生学校で部隊を模擬的に牽引する中で少しは感じることができた「責任感」。
大人と子供を分ける指標の1つにもなるかと思います。
自衛隊に限らず、責任感のある人は普段の業務態度にもそれが滲み出ていますよね。
そういう人のはたらく姿ってかっこいいんだよなあ。