日記

立ち泳ぎ

最近じわじわと暑い日が増えてきましたね。

まだ早いけどプールで泳ぎたいなあなんて思った時にふと思い出した話です。

陸上自衛隊はもちろん陸での活動を主としているわけですが、水泳もある程度できなければいけません。

幹部候補生学校の時は立ち泳ぎ1分を検定でやらされました。

立ち泳ぎといっても手を使うのは禁止で、足のみで泳がなければいけません。

手を使っていない証拠として手を水面から出して手のひらが教官に見えるようにして泳ぎます。

立ち泳ぎなんて、正直昨日今日教えられたところでできるようになりません。

自分のセンスに身を委ねて足を動かしてなんとかするしかない。

とはいえ最初の20秒は要領が悪かったとしても頑張って足を動かしておけばなんとかなります。

問題はスタミナです。

要領が悪い泳ぎ方だと必要以上の力やスピードを使って足を動かしているので、40秒くらいから足が動かなくなります。

するとどうなるか?

もちろん沈みます。

検定は15人ほどが一斉にプールに入り同時に60秒の立ち泳ぎをします。

最初の20秒はみんな顔と手のひらを水面から出してぷかぷかしているのですが。

40秒ほどから明らかに様子のおかしい生徒が出てきます。

まず顔がじわじわ沈み始める。

口が水面に入ると息ができないから頑張って真上を向く。

最終的に顔は沈んで、でも手のひらは出し続ける。

そして手のひらも沈む。

側から見ると滑稽かもしれませんが、真面目に受かろうとすると「手のひらだけでも…!」となるんです。

まあ、顔沈んだ時点で不合格なのですが。

私は水泳が得意なわけではなかったので立ち泳ぎに苦戦しましたが、ギリギリ合格をもらえました。

検定時間があと5秒長かったら落ちていたと思います。

プールで泳ぎたくはあるけど立ち泳ぎはもう勘弁ですね。

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