日記

競争をさせる側

先日、柔道の全国大会の小学生部門を廃止するという記事を見ました。

どうやら「行き過ぎた勝利至上主義」を見直すためということです。

行き過ぎた勝利至上主義が具体的にどういうことを指すのかはわかりませんが、想像するに保護者の強い介入が原因ではないでしょうか。

そもそも、競争とは成長する上で非常に有用な手段です。

先天的か後天的かはわかりませんが、人間は負けたくない感情を持っています。

「勝つためにはどうすればいいのか?」

競争して初めて気づくこともありますし、競争相手を観察して得られるものもあるでしょう。

負けたくないという思いから努力するモチベーションを保つこともできます。

「勝利すること」にとらわれてスポーツの本質を見失い、そのせいで子供たちが大きく成長できる貴重な機会を実質的に自ら(勝利至上主義の保護者たち)の手でなくしてしまったのは残念だなと思います。

ちなみに、自衛隊の学校では何事も競争させられました。

同期400人ほどが11クラスに分かれて試験、合唱、射撃、長距離走などいろんなことで平均を争い、上位は表彰されます。

クラスで何かの練習している時には教官から「それで1位が取れるのか!」と何度もハッパをかけられましたが、終わった後の結果で一喜一憂したり文句をいうことは決してありませんでした。

我々生徒の努力をまず認め、「良かったところ」や「なぜ1位が取れなかったのか」のヒントを教えてくれました。

教官方は「競争の意義」や「教え子が成長するために必要なこと」をしっかり理解されていたのだなと思います。

いつになるかはわかりませんが今回の大会廃止の件が大会の存在意義を見直すきっかけとなり、保護者をはじめとする関係者の意識が変われば大会も復活するのではないでしょうか。

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