他の家庭の本棚をあまり知らないので断言はできませんが、私は小さい頃そこそこ本に恵まれていました。
家の本棚には絵本がずらりと並んでいた記憶があります。
いわゆる名作の絵本ばかりではあったのでしょうが、やはり小さい子は好き嫌いが激しいもの。
好きな絵本はたくさん読みましたし、最後まで読んでいない本も少なくありません。
その中でも、「ドラえもん算数大じてん」(正確な名前は忘れた)は特に大好きでした。
絵本とは呼べないか…。
A4サイズの小学校の算数内容が載ったカラー(これ大事)のそこそこ厚い本です。
初めて手に取ったのが4歳だか5歳だかは覚えていませんが、時には親に質問しながら自分で読み進めていきました。
当時の私には分数が難しく、わからず泣いたときもあります。
勿論、完全に理解できていたわけではないのでしょうけど自分なりに納得したら次に進むという形で読み切りました。
読み切った後もやはり気になるところは読み返して…。
今思えば私にとって初めての独学ですね。
中学や高校でも独学に抵抗がなかったのはこういう経験があるからかもしれません。
2ヶ月ほど前、「息子娘が小学生のうちから親にできることはありますか」というご相談をいただいたことがあります。
私は幼少期の教育に関するプロフェッショナルではありませんから、あれしなさいこれしなさいと指示することはできません。
ただ、自身の経験を踏まえて一つだけ言えることがあるとすれば、
「小さい頃からたくさんの本に触れる環境を作ったり、いろんな習いごとをさせる」のはとてもいいことだと思います。
それこそ小さいうちは可能性の塊で、何を好むか、何に夢中になるかなんて分かりません。
ですが、小さい子は本能的に経験や知識に飢えた腹ペコのお魚です。
釣り針をたくさん垂らしていればそのうち何かに食いつくわけです。
多少お金はかさみますが、いろんな世界に自発的に触れることができるのなら十分見返りのある投資と言えるでしょう。
私は本棚にあった虫や星座などに関するあらゆる図鑑に全く見向きもせず算数辞典を読み漁っていました。
親はしばしば図鑑を読んで欲しそうにしていましたが、どうしても食指が動かなかった記憶があります。
何に興味を示すかは、ほんとうに人それぞれですよね。