日記

体が覚えるまで

私は小さい頃ピアノを習っていました。

ピアノ教室はどこも大抵,年1で発表会があるものだと思いますが私のところも例に漏れずありました。

自分は緊張する方なので,正直発表会は苦手だったのですが腹を括ってやるしかありません。

普段の練習曲はそこまででしたが,発表会の曲はよく練習したような気がします。

いざ本番になって椅子に座ると頭は割と真っ白に近い状態でした。

ひと呼吸置いて気持ちゆっくり弾き始めます。

本番は色々考えず,

ただ体に身を任せるように弾きます。

発表会は計5回やりましたが一回も音を外したことはないです(覚えてないだけ?)。

それは別にピアノがうまかったからでも本番に強いからでもなく,体が覚えるまで弾いたからだと思います。

半ば第三者目線で自分の手に祈るように弾いていました。

生徒のテストを解く様子をみていると,じっくり考えながらなんとか書き上げるシーンがあります。

もちろん直接教えていない発展問題ではそうなりますが,既出範囲の似たような問題で時間をかけてしまうのは準備不足です。

全ては本番を見据えた話。

受験当日に普段通りの精神状態で答案を書けるとは思わないでください。

特に理系科目では,今までに積み重ねた解法を手が覚えているが如く解かなければいけません。

大体の入試問題は深く悩まずとも解けるようになっていますし,悩んだり時間をかける必要のある,いわゆる「難問」は解けなくても他教科がそれなりならばちゃんと受かります(難問は他教科が苦手な人への救済措置です)。

きちんと理解することも必要ですが,一度理解したならば体に染み込ませるよう何度も問題を解きましょう。

受験までにしなければいけないことは,できるだけたくさんの問題を反射的に解けるようにすることです。

ピアノの話に戻りますが,大人になるとなかなか発表する機会というのもありません。

大学の吹奏楽サークル在籍時は自分達のお金で会場を借りて,無料のチケットをノルマを決めて配ることで発表会をセットアップしていました。

当時は「半ば押し付けたチケットで見にきた客に自腹で演奏して満足する」という発表会を理解できなかったのですが,今思うと発表する場というのはそれだけ貴重だったんだなあとちょっと反省しています。

-日記