あなたは運転に自信がありますか? それともないでしょうか。
私は別に得意ではありませんが,真冬の岩手で運転していたぶん雪道は人より走れる方だと思います。
雪道の運転は怖いとよく言われますが,それはもちろん滑りやすいからです。
そもそも「滑る」とはどういう現象なのでしょうか。
車はタイヤと地面の摩擦によって前に進みます。
もし摩擦がなければ車はその場で動かずに,タイヤだけがクルクル回ります。
そして「滑る」というのはまさにその摩擦が働かずにタイヤが空回りしてしまう現象なのです。
「滑る」という現象はどのような時に起きるのか?
それは強い摩擦力をかけようとするときです。
摩擦は曲がる時はもちろん,加速や減速でも働きます。
いきなりハンドルを大きく切るともちろん車はスピンしますし,雪道で急発進や急ブレーキをしようもんならオシャカ間違いなしです。
タイヤの摩擦円というものがあります。
摩擦力を矢印で表しますが,矢印がこの円をはみ出すと滑ってしまうと思ってください。
例えば加速するとき,タイヤは地面から後ろに引っ張られるように摩擦力を受けます。
この図ではぎりぎりですが,これより激しい加速をすると滑ってしまうわけです。
ところで,曲がりながら加速するとこれってどうなるのでしょうか?
結論から言うと,図のように矢印を合成したものになります。
図から分かると思いますが,加速と旋回の矢印はそれほど大きくないのに合体すると円ぎりぎりの大きさになっています。
これが今回私の言いたかったことで,「曲がる時の加速や減速」はとても危ない!
もちろん,常識のスピードでやる分には支障をきたすことはありませんが,
雪道でのカーブは「ゆっくりと加速減速なし」で曲がることが大事です。
タイヤの寿命にも影響があるような気がするので,普段運転されている方は是非意識してみてください。