幹部候補生学校でよく防大出身の同期が言っていました。
「準備が終われば９割終わったも同然」
行軍（しんどい遠足）に向けた準備をしている時の話です。
行軍は20kg超の物を身につけて歩くので、いかに身体に負担がかからないようにするかの工夫がとても大事です。
しっかりと行軍の準備をするかしないかで、当日のパフォーマンスが大きく変わってきます。
ただ、「準備が９割」とは準備の大切さを言っているわけではないんですよね。
気持ちの話です。
行軍の２週間前あたりから、装備の点検や行程の確認などが始まり「やりたくないなあ」のムードが漂い始めます。
慣れている同期もいますが、準備期間はなんとも行軍をリアルにイメージせざるを得ず、モヤモヤした時期になります。
しかし、いつまでもクヨクヨしているわけにもいかずどこかで腹を括らなければなりません。
じゃあそれがいつなのかと言われると「準備が全部終わった」時なんですね。
準備が全部終わると「もうあとは寝て歩くだけだ」と開き直ることができます。
最初は「準備が９割」の意味がわかりませんでしたが実際に準備を終えてみてなるほど、
「あとはやるだけ」となると心がこんなに軽くなるんだと驚きました。
受験生のみんなも、見えない何かにずっと追われているような、焦りと共に勉強していることでしょう。
あなたたちのもやもやは当日までは晴れません。
受験の場合は「準備が10割」になりそうですが、最後の最後まで集中を切らさず走り抜けてほしいと思います。